Mory's Play Land

人生はドラマだ。

考えさせられた。百田尚樹さんの「モンスター」個人の感想と見解

 

こんにちは!ここ最近、ずうっと百田尚樹作品を読み漁っているもりー (@morymolly247↗︎)です^ - ^

 

たまたま店員さんと最近読んだ小説の話しになり「おすすめの本は何ですか?」と聞くと、百田尚樹さんのモンスターとのことで。かなりのネタバレのお話を聞いたものの、紹介の仕方がとてもお上手ですぐにその足で本を買いに行きました。

 

二日で読み終わり、ずうっと和子(未帆)のことを考え、幸せとは何なのか?と自分に自問自答を繰り返していたのだけど、ようやく私なりの答えにたどり着いたので、書いておこうと思い、パソコンを開き、書いております。

 

百田尚樹さんのモンスターの裏表一体だという、プリズムもその後すぐ読んだのですが、プリズムよりも私はモンスターの方が考えさせられる部分が多く、数日は頭から離れなかった。

 

モンスター (幻冬舎文庫)

 

田舎町でレストランを経営する絶世の美女・未帆(和子)。彼女はある男をずっと待っていた。彼女の顔はかつて畸形的なまでに醜かった。周囲からバケモノ扱いをされ、母親からまでも罵られて育つ。初恋の相手と再開し、思い悩んだ末にある事件を起こしてしまう。モンスターと呼ばれ、育った田舎町を追い出され、上京するが、そこで待ち受けていたのは、醜い者への差別。そこからは美容整形に目覚め、身を粉にして働き、完璧な美人に変身を遂げ、顔や体、名前までもを変えて、別の人生を歩めると思った。しかし、そのとき現れたのは捨てたはずの自分亡き和子の亡霊だった。
 
あらすじを書くってのは本当に難しいね。::
 
ここから先はネタバレしています。
 
 

 

 

 
としての幸せとは何なのか?と、めちゃくちゃ考えました。
 
和子はかつて、畸形的とも言えるほどに不細工だった。そして、初恋の彼、英介にここまで執着してしまうのは何故なのか。最後はもうただの意地としか思えなくてしょうがない。
 
和子は美容整形をするために風俗で働こうとするが、容姿のせいでそのスタート地点にも立てない。だけれど、崎村というソープの店を任されている男は、整形前の和子も整形後の未帆も知っているのにも関わらず、愛の告白をした。和子(未帆)も一緒になりたいという気持ちが少なからずもあったのに、ずっと待ち焦がれていた男。英介が目の前にいることで、幸せになれる切符を捨てたんだ。
 
運命は残酷。というか、タイミングが残酷。たかが偶然、されど運命。
英介がまだ未帆のレストランに現れていなかったら、むしろ来なかったら、未来は変わったいたのかもしれない。
 
 
和子(未帆)としての幸せは、私には最後はただの執着心としか思えなかったのだけど、初恋の英介を、失明させてでも手に入れたかった英介を、不倫させてでも喉から手が出るほどに欲しかった英介を、手に入れられたと思いながら最期を笑顔で迎えられたのなら、幸せだったんだと思う。
 
私は彼女が最後のエピローグを知らずに成仏してほしいと願うばかりだよ。
 
 

 

 
 
…英介は、苦しみながら死んだ和子を放り出して逃げたんだと思う。そして、奥さんとも別れる気はなかったんだと思う。だって、もし奥さんと本気で別れて和子と一緒になるのなら、一年も待ってほしいとは言わないよ。
 
 
せの形は、人それぞれだなと。たとえ、崎村と一緒になった方が和子は幸せだったと思ってしまっても、和子自身が幸せならばそれでいい。自分の人生、自分のものだ。 世の中、そういった自分自身の物差しで語る人が多すぎるよ。
 
 

 

 
 
「完璧なものは美しいです。も魅力とは別なのです。
 
美術評論家の言葉なのだが、和子が崎村に言われた「男は目でセックスをする」の言葉に衝撃を受けたように、私はこの言葉に衝撃を受けた。左右対称の方がいいに決まっていると思っていた。でも、『美しさ』と『魅力』では全然お話が変わってくるもんね。
 
 
私はこの言葉が今回の「モンスター」の全てだと思った。
 
短大時代の心理学の講師の玉井と、再び未帆は再会する。玉井は短大時代「ぼくは女性の美しさというものは、内面にあると思っている。だからぼくは外面の美しさよりも内面を見る」と言っていたのに、変わった未帆を美しいと褒め称え、「美しさに価値がある」と言って口説いてきたのだ。美しい未帆を目の前にして。その後の玉井の行動は哀れなものだった。
 
それから一年後、和子は一度、倒れて入院する。内臓が悪くなり働けなくなるのだ。貯金はかなりあって、今後の心配は何もいらなかったのだが、他の男たちは4ヶ月ほど経つと来なくなったお見舞いも、過去に気まぐれでデートした金のない平凡な読書家の大橋は毎日のようにお見舞いに来てくれる。ベタ惚れされて、結婚したものの、大橋は同僚を家に呼び、未帆を見世物にするし、結婚後はすぐに態度を変え、浮気し、離婚。
 
結局“美人は三日で飽きる”になってしまった。
 
浮気した女はブスだった。未帆が「こんなブスのどこがいいの」と言うと「人は顔じゃないよ」と言うのだけど、それは未帆と結婚して判ったのではないかと思ってしまう。きっと、未帆にかしずくのも疲れてしまったんだと思う。
 
 
美しさと、人間としての魅力か〜。難しいなぁ。美しさだけにかまけてたからこうなってしまったのか。自分の“物”にしてしまったから満足してしまったのか。
 
とりあえず一つ言えるのは玉井は調子のいい男だということだ。
玉井みたいな男が一番嫌いだ!
 
よく、好きなタイプは外見か中身かなんて恋バナをしているとよく出る話題だけど、無意味だということがよくわかる。外見も、中身も、取り巻くもの全てが今の自分で。顔も日々変わっていくし、美容整形をして性格が明るくなったり…人は日々変わりゆく生き物なんだよ。
 
最強の美を手に入れた和子…いや、未帆の根っこの部分は変わってないと思ったのだけどな。でも未帆は大橋に関しては元から見下していたし、大橋も未帆を一人の人間としては見ていなかったのもかも。
 
 

 

 
 
ゴールでもあり、始まりでもある結婚。
 
見てくれだけには騙されるな! でも人はその人が何者なのか職業でも見る。
 
だから結局は、相性! 所詮他人だよ。恋とか愛とか言ってても、一緒に暮らすパートナーなんだ。綺麗事だけじゃ済まないよね。
どうなんでしょう、既婚者さん教えてください。独身女がなんだかすみません……
 
 
ただ、未帆があんなにも幻想めいていた英介も一人の男に過ぎなかった。という終わり方が私はなんだか好きだ。小さい頃、芸能人は一般人とは無縁の生き物に見えていたように、大人になってからはそれはただの幻想に過ぎないのだと気づいたよ。全くもって悪い意味ではなく。メディアに出ているとき以外は普通の男であり、女であるということだ。ただのハッピーエンドだったらつまらなかったかもしれない。私の心が歪んでいるのかな。
 
 

  

 
言葉は悪いけど、てかいきなり下品な話をして申し訳ないけど、ヤリチンで有名な友人とご飯に行ってきた時のこと。本気で恋愛したいのに、体の関係を持ってしまって、なかなか本気の恋愛ができないらしい。「女の子が股を開かなきゃな…」って本気で顔を歪ませて言ってて「まじでこいつ最低だな」って思ったけど、こういう人と付き合うには焦らしてナンボというか、ヤらせないことが大事なんだなと学んだ。やっぱり手に入れてからの宝なんて劣ってしまうのだよ。(人によるけど)引き際もタイミングがあるのかもしれないから一口には言えないのだけど、、てか圧倒的にこいつが悪いけどね。 (書くか迷ったけど、男が目でセックスすると言うなら、女は心でセックスしてしまうからね、きっと)
 
 
 
もりーの研究所で自分史上最高の美を求めて研究しているけど、努力だけじゃどうにもならなくて、お金でどうにかなる問題なら整形だってする。美容整形はメンテナンスができるお金さえあれば未来は明るい。人生を楽しくすることの一つでもあるかもしれない。 

君待てども ~I'm waiting for you~

君待てども ~I'm waiting for you~

  • 高岡早紀
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

本日のBGMでした。透き通った素敵な声。高岡早紀さんが主演のモンスター映画版、とても見たかったな。特殊メイクが凄かった。DVDの発売ができないのならば、どこかの映画館でもう一度やってはもらえないのだろうか。

 

 

放送作家、百田尚樹さんのモンスター。放送作家さんの小説は表現力が高く、何よりも下調べが十分にされている表現描写のある小説の面白さを味わうことができました。やっぱり小説は自分の人生とは違う人生を味わえるのが肝だよね。
 
 
モンスターと表裏一帯のプリズムも解離性同一性障害(多重人格)のお話なのだけど、一人一人のキャラがしっかり立っていて、面白かった。
 
 
何がモンスターと裏表一体なのか、読み終わってもわからなくて、ずっと天井の端から端までをずっと見ながら考えていたのだけど、きっと(プリズムのネタバレにならないかな)
 
モンスターでは、されど皮一枚の外見だけど、和子から未帆に変わったわけで。
プリズムでは、多重人格だけど、実際は一人なわけで。
 
“外見の違うモンスター”と“中身の違うプリズム”ってことではないかな〜と。これが百田さんの言う裏表一体なのではないかと。どうでしょう。(自信はない)
 
 
中村うさぎさんが「美容整形は魔法ではない」と解説でおっしゃっていた。本当だね、資金を集める努力と痛みを伴う努力と維持する努力。様々な努力の結晶があった。
 
女として読めてよかった。
読みやすく、楽しめたし、考えさせられました!!
 
うっとり、って表現がなんだか頭に残った。
 

 

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